ノイズ対策とは?進めていく手順について解説

新しい製品を生み出すたびに必要となるノイズ対策。製品を開発していく初期の段階でノイズ対策を行っておく必要があります。ノイズには、種類・性質によって必要な対策が異なります。ここでは、ノイズ対策を進めるための手順について解説をしていきます。

ノイズ対策を進めるための手順とは?

ノイズ対策を進めていくためには、いくつかの手順を踏む必要があります。それぞれの手順について見ていきましょう。

手順1:スイッチング波形における周波数成分を把握する

ノイズ発生にはいくつかの現象があります。立ち上がり・立ち下がりやオーバーシュート・アンダーシュート、スイッチング周波数、リンギングなどです。これらの現象について、しっかりと周波数成分の確認が大切となります。

対処をすべきノイズの周波数によって、対応する部品や対策が異なってくるため、間違った選定をしてしまうと、十分に効果が得られません。

手順2:ノイズの発生源および伝達経路を把握する

次のステップが、ノイズの発生源および、伝達経路の把握です。

発生中のスイッチングノイズに対して、どのような経路で一次側から二次側へと伝導しているのかを確認する必要があります。

ノイズ対策は、伝導経路で対処する必要があるとともに、すべての伝導経路において対策を講じる必要があるのです。もし見落としていた箇所があれば、対策は完了したとはいえません。

手順3:GNDを強化する

次のステップは、プリント基盤(PCB)のGND強化を行う必要があります。GND設計がしっかりと行えていれば、ノイズ対策だけでなく性能の安定や向上にもつながっていきます。

また、GNDを強化することで、ループにおけるインピーダンスの低減も見込めます。フィルタの効果向上のためにも、GNDの強化はとても重要になってきます。

手順4:ノイズ対策部品を追加する

最後のステップは、ノイズ対策部品の追加です。具体的には、バイパスコンデンサのバイパスやチップビーズなどにおける抵抗成分のノイズ吸収、フィルタによる減衰などのノイズの種類ごとに対策部品は異なります。

特にバイパスコンデンサやフィルタの効果については、GNDによって大きく効果が変わってくるため、部品追加前には必ず行っておきましょう。

まとめ

ここまでノイズ対策の手順に焦点を当て解説してきました。ノイズ対策を進めるには、適切な手順を踏む必要があります。自社製品にノイズが発生してしまい、対処法がわからないという人は、ぜひこの記事を参考に対処してみましょう。